令和4年度 丸の内第一排水区管渠更生工事
女鳥羽2丁目付近の下水道管内です。約50年ほど経過し内面の劣化が進み、 かなり傷んでいます。やはり耐震補強の更生工事が必要ですね。
更生工事に取り掛かる前に、状況を調査をします。支管部もセメント質が溶け出し、また支管を止めるアンカーも吐出し、錆びついて前処理が必要です。
陶管の支管も突き出していますね。これも前処理の対象です。
早速前処理開始。通称モグラ?と言う名の削孔機で、溶け出したモルタルを削ります。
前処理完了!モルタル部・アンカーも きれいに処理できました。
陶管の突き出したところも、ひびが入らぬよう慎重に削ります。
陶管も無事に処理が完了しました。いよいよ更生工事に入ります
この工事では2種類の更生工事の施工になりました。先ずはオメガライナー工法です。塩ビ樹脂の更生材を蒸気で加熱。
更生材がΩ(オメガ)の形なのがわかりますか?この更生材をウインチを使い、既設管に引き込みます。
引き込み作業に使うウインチです。
けん引する張力は、管の口径によって異なります。5m/1minのスピードでひきこみます。
引き込みが完了したら更生管を20分ほど加熱し75℃になったら、圧力をかけ拡径・冷却して完了です。
支管部も削孔します。カメラで確認しながらの作業です。腕の見せ所です。
オメガライナー施工完了です。耐震性に優れた更生管の完成です。
続いてはアルファライナー工法です。光で硬化する樹脂で出来ているため、取り扱いに注意が必要です。突き立てのお餅ぐらいやわらかいですよ。
スリップシートを管内にひきます。その上を更生材を折りたたみながら、既設管に挿入していきます。
引き込み側のウインチです。オメガライナーに比べてかなり小型になります。
引き込みが完了しましたら、いよいよ圧力をかけ管を成形していきます。
更生材を硬化させるUVライトです。直視すると目が焼けます。以前、わたしはこれで目をやられてしまい、一晩中冷やしてました。(涙)
圧力をかけた更生材の中に、UVライトをいれていきます。
圧力を徐々にあげながら、管径・厚み・延長などのデータを入力して、あとは機械まかせです。
硬化する際、材料にスチレンガスが発生するので、しっかり測定します。 この機械は有害ガス脱臭装置です。
最後に硬化の確認です。確認方法は、ちょっとアナログですが更生材を叩いて打音で判断します。硬化すると確かに打音が高くなります。コンピューターにまかせないで最終判断は、やはり人間なんです。
施工前の管の状況です。
アルファライナー施工後です。とてもきれいですね。 開削工事無しで耐震化できる管渠更生工事は環境にやさしく、地域の方々にも与える影響の少ない工事です。このようなインフラ整備に携わり、地震に強い街つくりに貢献していきます.
担当 栄ちゃん でした。